Lv.123 コャルケー
仲間 20 レート 7,026 グループ いもげるげー
リーダー狐魂
★ふしぎなきつねのパラテルル+61
ふしぎなきつねのパラテルル+61
レア度3
Lv.30(0%) 限界Lv.30
攻撃 15,157 防御 14,599
スキル 狐火SS Lv.3
主要狐魂
みんうぐいあずきときわシャープ
彩葉狐いづめ独狐九アヤネティーティー
白点しか見えない虚空の中で、きゃっきゃ、と歓声が響く。
独狐九の巨躯を支点にしながらふよふよと漂う幼い狐・アヤネの姿を、人妻シヴは微笑ましげに見つめていた。
『「おかあさん」を待っている』。
アヤネがこの群れに迷い込んだ時、彼狐(かのじょ)はそう言ってシヴの袖を引張った。
おかあさんの名前は?と聞けば、わからない、と返って来る。
お家はどこ?と聞いても、答えは同じだった。
……きっと、その答えが見つかることはないのだろう。
アヤネが今もこの群れに身を置いているのは、シヴが、そして皆がそう確信したからに他ならなかった。

――数日前の話だ。
そのSTARの大地に踏み入ってすぐ、基礎と支柱が剥き出しになった食料庫が見つかった。
それから少しして、機能停止した電子狐穴(コロニー)の残骸3つと開封済みのテラフォーミングキット10包みを見つけたのは、群れで一番足の早いウェントゥスだった。
 生存者は無し。ウェントゥスが群れにそう報告した時、シヴの記憶が確かならば、彼狐はこう補足したはずだ。
 但し、仔狐一匹が入れる大きさの冷凍睡眠カプセルが1基存在。収容者無し。解凍処置は数日前に終了している模様。
――それが、アヤネの居たSTARだった。
それきり、そこでは何も見つからなかった。

もし『私達』に仔狐が居たら、どんな子だっただろう。
シヴは、仄かな憧憬を込めた眼差しでアヤネを見守る。
星の海の合間を縫うように飛び回る小さな尻尾の傍らには、帯のように長い狐が寄り添っていた。
長い狐……長い、狐?
はた、とシヴは思案を巡らせる。あんな狐が自狐(じぶん)の群れに居ただろうか。
独狐九の襟巻きではないかとも思ったが、彼狐(かれ)は親友の首元に収まってご満悦の様子である。ならば誰狐(だれ)だ?
シヴが焦燥している間にも、正体不明の長い狐はアヤネの小さな手元へくるくると収まっていく。
アヤネはそれをはっしと捕まえると、顔をにっこりと綻ばせて縄のように巻き上げていった。
竜巻。渦巻き。いや、違う。まるで蛇のとぐろのように、長い狐の胴体は円形に積み重なっていく。
しばしそれを続けるうち――やがてついに、長い狐はアヤネの手から離れた。
ようやく落ち着いた、とでも言うように鎮座するそれを眺めながら、アヤネは額の汗を拭い……至極満足げに、無邪気な声を張り上げた。
「うんこだこれ!」
コイルだこれ。

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